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階段何段目から始める?1段目からなくてもいいの?アイアン手すり
4段目から始めるアイアン手すり

4段目から始まる手摺!スッキリしていて素敵ですよね!!

このように《手すりは1段目から付けなくてもいいのか?》《どう言うメリットがあるの?》《安全性は?》《おかしくならない?》と言うお声をよく耳にします。過去に何度かこのような実例があるので、写真を元にお話しさせていただきます!

《手すりは1段目から付けなくていいのか?》

階段手摺の展開図

手すりは1段目から取り付けなければならないことはありません。法規で1メートル以下は手すりがなくても良いと言う意味のことが書かれています。(今後変わる事もあると思いますが)階段1段あたりの高さ(蹴上げ)は1階〜2階までの高さを階段の段数で割ります。

例えば
*14段あがりきりの階段で階高 (1〜2F) 2800㎜の場合【2800÷14=200】1段あたりの蹴上げは20cm
*14段あがりきりの階段で階高 (1〜2F) 2700㎜の場合【2700÷14=192.9】1段あたりの蹴上げは19.29cm
となります。

これが何段から手すりが必要か?の基準となります。蹴上げが20cmの場合、5段目で1メートルになります。階段は一段ずつ微妙に寸法が異なりますので、例えば5段目の高さが1001㎜となれば手摺が必要になります。逆に一段あたり192.9㎜の場合は5段目でも964.5㎜になるので法規で考えると手すりは必要ないと言う事になります。

《どんなメリットがあるの?》

まず初めに一番多いのは、直階段で上がりはじめのスペースが910間の場合に2段目から始めるパターンです。

ストリップ階段にスチール手摺

階段の上り口が広いと様々な動線が生まれます。写真手前からUターンして階段を上りはじめるとき、1段目がないことで横からも階段に入る事ができます。また写真奥側からひだり斜めに階段に入ることも可能です。活発なお子さまや身長が高いご家族さまでしたら、1段分の高さは高く感じないかもしれません。

もしアイアン手摺を手ががりに上り下りする際も、1段目がなくてもさほど不便さは感じられないと思います。

光に照らされて美しいスチール手摺と空間

やっぱり上りはじめに手すりが欲しい!と感じられる方でも、2段目の1段目寄りからスタートすれば手摺がなくて使い勝手が悪いということもありません。むしろ空間がぐんと広がってスッキリとした空間に見えます!


4段目からスタートさせるスチール手摺
4段目からスタートさせるオシャレなアイアン手すり

続いて、この2つのケースです。どちらも4段目からスタートしていますが、このようなタイプは個人的に【こだわり型】だと思っています。

この後にも触れますが、安全面と使い勝手を考えると落下の危険・手すりがない!この2点をどうしても考えてしまいます。しかしこの場合は逆の発想で、これくらいの高さだったら大丈夫・元々アイアン手すりをあまり手摺として考えていない!と感じていらっしゃるようです。実際にお客さまとお話しするとびっくりする事も多く、アイアン手すりに対する位置付けがお客様によってかなり違うのだなということがわかりました。

具体的には、仮に上り始めの手摺がなくても最後までないわけではない。4段目にいけば手すりがあり落下も防いでくれる。下りる時も同様に10段目前後に手すりがないと怖いけれど、4段目までは手すりがあるから安心!といったところでしょうか。

アイアン手すりの良さはやはり開放感!さらには空間の中での異素材を取り入れるインテリアとしての要素!この2点だと思います。そこに安全性や使い勝手がプラスされるので、より開放感やインテリア要素を高めようと思うと、このようなタイプは純粋に根っからのアイアン好きな方空間コーディネートがお好きな方なのかもしれませんね。素晴らしいと思います。

《安全性は?》

上記でも少し触れましたが、落下の危険がある以上安全である!とは言い切れません。2段目から始める手すりであればそれほど危険や不自由に感じられないと思いますが、3段目から4段目からさらには5段目からとなると手摺がない状態の段から1階までの高さがそれだけ高くなるということになります。ですのでやはり手すり屋からおすすめする事はできません。

工務店さんの中には社内基準で1段目から手すりをつけなければ会社的にNG!という場合もあるほどです。あくまで自己責任になりますし、このような安全性を重視される工務店さんのお気持ちもわかります。

難しいですよね。自己責任と言われると心理的にやってはいけない事のようにも感じられますよね!う〜ん難しい。。一手すり屋がこんな事を言うのもおこがましいですが、もし途中の段から始めたい!と少しでもお考えの場合はお家を建てられる工務店さん選びの時から考えられるのも良いと思います。この手の手すりをつけられたお客様は、担当者さんとなんでも話し合える良好な関係か一級建築事務所さん、1軒1軒こだわってお家を建てられている大工さん系の工務店さんがなどが多い印象だからです。

《おかしくならない?》

これまでの説明で「おかしくならない」ことはお分かりだと思います。

ただ一点、今までの写真で共通している点があります。それは壁用の手すりをつけていないところなんです。

装飾やステンドグラスをほどこしたロートアイアン手すり

正直なところ、壁用手すりの使い勝手はすごく良いと思います。毎日の生活を考えると疲れて手すりを握りたい時には有り難い存在です。ただせっかく途中の段からスタートさせてこだわったのに、壁用の手すりがあると重なってオシャレさが半減してしまう事があります。(階段にアイアン手摺があれば法規は問題ありませんし、握って上り下りできます)

ここからはお節介だと思って書かせて頂きますが、壁手摺は白色で目立たないものを採用されることをおすすめ致します。様々なクロスがありますが、白いクロスは一般的に多いと思いますので白には白!グレーやその他でも出来るだけクロスに馴染む壁手すりを採用下さい。そうすることでスチール手すりを取り付ける場合にケンカせずに済むと思います。

《まとめ》

途中から始まる手すりはいかがでしたでしょうか?法規的に問題がなくても様々なハードルがあることをお忘れなく!

〜追記〜
「一点すごく重要な要素がもう一つだけあります!それは段数が減ることでコストが抑えられる!!」ことです。

ロフトへ繋がるアイアン手摺
ロフトへ繋がるアイアン手すり

これはロフトへ上がる階段になります。当初1〜9段目までの9段手摺で考えておられましたが、通路の有効幅が狭くなるように感じる・圧迫感が!と言う事から4〜9段の6段手すりになりました。3段減る事でおおよそ7万円程お安くなりました。

それほど間口が広くない階段にわざわざ手摺をつけたのは、ロフトから下りるときお子様が手前腰壁からふざけて1Fへ落ちないか心配だったからだそうです。段数を減らしてコストが下がり、心配で手摺をつけても圧迫感が出ないこのお客様にぴったりのアイアン手すりとなりました。

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