こんにちは、はな工房です。
みなさまよりご依頼をいただいてから納品に至るまで、さまざまな工程があります。そのなかでも一番大切な作業はなんとなんと、採寸作業!?です。
うそだあ、そんなの図面通りだし、メジャーでちょちょいのちょい!でしょう。
いえいえ、そんなことないんです。
私が個人的に面白いなあと思うのは、これまで一度も”全部の寸法”が図面通りだったことはない、というところ。職人さんの腕が、とかそういう話ではなくて。ものづくりってそういうものだよなぁと。
四次元ポケットみたいに、はいどうぞ!とは出てこない。
一つ一つ人の手で形になっていく過程で、木材をはじめいろんな素材を組み合わせているので、性質上どうしても誤差が生まれてくる。その誤差も含めていかに美しく仕上げていくか、というところに、その職人さんの腕がかかっていると思っています。
話を戻しますと、そこでピターっと測ってきた寸法に合わせてミリ単位での製作にとりかかります。完成して取り付けの段階で、大きすぎた〜ちょっと削っとこ、ができないのがアイアンの難儀なところ。
サイズを調整できる留め具にすることもできるのですが、私たちは美しさに欠けると考えているので、その難儀さもまるっと受け入れて、美しい仕事を残したい一心で日々取り組んでいます。
ですから、遠方からのご依頼の際は、必ず”採寸図”にそって実際の現場を測っていただいています。これまでの経験をもとに、私たちが「これなら製作できる」と確信が持てるまで、無理に製作はいたしません。
この採寸作業の大切さをご理解いただき、お付き合いいただけますと幸いです。