近年、新築工事現場にてスキップフロアをよく見かけます。昔は中二階や小上がり等と呼ばれ、小さい頃は隠れ家のようで憧れたものです!
手すり屋をし始め、様々なスチール手摺を作る中スキップフロアーに取付ける転落防止柵のご注文を頂くようになりました。今回は今日まで多く制作してきたスキップフロア手すりの実例を紹介したいと思います。
アイアン手すりを取り付けたスキップフロアの写真を始め、手すりの高さやデザイン等新築を計画されている方の参考になれば嬉しいです!
まずは手すり高50㎝特集!
両方とも同じ50㎝の高さで階段の5段目にスキップフロアがあります。デザインは少し異なりリビングのスキップフロアは真ん中(横)に1本、寝室は2本。
*リビング:子供さんの遊び場
*寝室:就寝スペース
FLからスキップフロアまでの高さや使用用途によって高さを設定しますが、階段5段の高さのスキップフロアの場合は80㎝の手すりを取付ける事が多い印象です。子供さんの遊び場になるリビングは少し低い気がしましたが、落下に対して危険と感じる度合いがそれぞれのお客様で異なりますので、ご自身のスタイルに合った高さを設定されると良いです。
高さが低い分、開放感は抜群です!
こちらは階段の7段目に位置します!2階に上がる階段の途中ではなく、収納スペースの上にフリースペースとなっています。
大きさはW2200・1000×H500で、本来は手摺がなくてもいいかな?という所から始まったそうです。7段目なので140㎝の高さがありますが、極力主張しない手摺で吹き抜けとの区切りとして考えらました。
3枚目の写真は、身長167㎝の私がたった写真です。手前にリビングの天井がある為、50㎝でも不思議と恐怖心はあまり感じません。
リビング階段途中の10段目にあるスキップフロア!
10段ともなると2mの高さとなる為、腰壁60㎝+アイアン手すり50㎝=総高110㎝!
腰壁とアイアン手すりを合わせる事で、落下の危険を少なくして開放感も保てます。アイアンによって1階と2階の繋がりをより感じられる間取り、いいですね!!
高さ80㎝の手すり
こちらは先ほど少しお話しした、階段の段数で考えると5段目に位置するスキップフロアに80㎝のスチールフラットバー手摺を取付!
いつも高さをご相談する際には、実際にメジャーを当てて高さをみてもらうのですが、このように階段部分が吹き抜けでリビング側に天井が見えている場合、80㎝の高さがちょうど圧迫感も少なく開放感があり、落下の危険も感じない高さのようです。
比較的身長が高めのお客様でしたが、最終的にリビングから見るアイアン手摺とのバランスで決めていただきました。
8段目に位置するスキップフロア!ここは正面に見える黒い梁とのバランスで高さを決定!
全体的にモダンな雰囲気がある空間に、シンプルなフラットバー手すりが採用されました。
白色アイアン手すりの高さ864㎜
先ほどと同じような梁があり、その下に白色のアイアン手すりを取付けました。
天井高や階段1段分の蹴上の関係で開口部が先ほどより少し広く、梁下10㎝空けた86.4㎝で制作!白を基調とした空間に合わせる事で、良い意味で存在感を出さず空間の一部として馴染みました。
少し高めの90㎝
両方とも同じ5段目に位置するスキップフロア。先ほどの80㎝より10㎝高くなるだけで落下の危険は感じにくくなります。
ただ5段と言っても、階段1段の高さでスキップフロアの高さが変わりますし天井高とのバランスがあるので、先ほどの80㎝と同様、空間のバランスやお客様それぞれの感じ方、ご家族様の身長等で80㎝か90㎝か選ばれると良いように感じました。
5段目に位置するスキップフロアは80〜90㎝がスタンダードと言えるかもしれませんね!!
高さ1メートルのネジリバー手すり
こちらは静岡県へ発送したアイアン手すり!6段目に位置するピアノレッスンのお子様用フリースペースです!!
高さが1mで、ネジリ棒装飾が入る事で転落の危険はなくなります。お子様だけでピアノの練習をしていても、安全なように考えたご両親の愛情が詰まったスペースになりました。ネジリを入れ高さを感じさせない工夫もいいですね!
余談ですがお客様より「製品の精度も高く、何事もなく完了しました。満足です!」と嬉しいコメントも頂きました。
高さ1.1メートルのフラットバー手摺
8段目に位置するスキップフロア。今までの手すりとは違いしっかりと110㎝とりました。
先ほどからお話ししていますが、お客様が考える高さですので高い低いに正解はありません。ただ採寸時や取付時に感じた感想は、空間自体が吹き抜けになっているので、高さで圧迫感を感じる事はないと感じました。
階段の手すりも制作したので、バランスも良い感じでした。
こちらは少し変わった形の手すりになっています。少し細かくなりますがご説明致します。
まずお客様のご希望は高さを110㎝!かつ法規として手摺は4〜5段目あたりから必要になるため斜め部分を手すりと位置付けて制作しました。
スキップフロア部分が110㎝あるので、どうしても斜め部分の手すり高も高くなりますが、少し工夫して97.5㎝程度まで低くしました。(キレイにへの字形にするため、どうしてもこのような感じになります。)
思いの外使い勝手は悪くなく、斜めになって入る為か110㎝の圧迫感も少なく感じました。
小上がりに取り付けるアイアン手すり
高さ74㎝の小上がりのアイアン手すり!段数は2段あり、階段側をL字で仕上げました。
落下してもケガの可能性が低い小上がりなので、見た目のバランスを重視して高さを考えられたそうです。
オリジナルデザインの装飾がオシャレな高さ70㎝×幅230㎝の小上がりの間仕切り手すり!
今まで様々な高さの吹き抜け手すりを制作してきましたが、80㎝の高さをきってくると急に転落防止柵感が薄くなってきます。今回は1段分の小上がりで間仕切りフェンスの要素が強いため落下は心配ありません。ですが低くし過ぎるとフェンス感がなくなり、装飾の見応えも薄くなってしまいます。
小上がりで20㎝程度の高さがあるので70㎝の高さでも低く感じず、圧迫感は全く感じませんしちょうど良い高さだと感じました。
広い踊り場に取り付ける45㎝の手摺
スキップフロアとは少し異なるかもしれませんが、広い踊り場の腰壁上アイアン手すり!
初めは腰壁が50㎝程度、1段上がって腰壁が30㎝程度、その上に45㎝のアイアン手摺を取り付けたので、総高さは95㎝と75㎝程度になりました。
手すりがなくても生活は出来ますが、あると安心!高さも圧迫感を与えない高さなので、リビングから2回へ上がる開放感も良く感じました。
最後はリノベーションされたカフェスペース
まるで要塞のようなお家のスキップフロアに取り付けた高さ1メートルの手すり!
この写真ではまだ完成していませんが、手すりテーブルが付いてカフェスペースとして楽しめます。
少し費用は掛かりますが、このような一工夫も1から制作するアイアン手すりならではですね!!
まとめ
いかがでしたでしょうか?スキップフロアの高さに応じて手すり高も様々ですね!
5段程度のスキップフロアはお客様の用途に合わせて50㎝程度の場合もありますが、一般的には80〜90㎝が多く、それ以上の高さになると100〜110㎝(腰壁を含む場合もあり)とられるケースが多いと感じました。
〜追記〜工務店さんの会社基準の高さもありますので、現在スキップフロアをお考えのお客様は一度お家を建てられる工務店さんとご相談下さい。